自殺が起こった一戸建てやマンション、アパートなどを売却することは可能です。ただし、自殺物件を売却する際には、売却価格が下がったり一般的な不動産業者では使ってくれなかったりする点に注意が必要です。
どのように売却をするのか理解しておかなければ、売却をした後にトラブルが起こる可能性があるため注意しましょう。また、非常に低い価格で売却することになる可能性もあります。
そこで、自殺物件を売却する際に相場よりも低い価格で買い取られないようにするポイントと、自殺物件を売却する方法を紹介します。
自殺物件を少しでも高く売却するために理解しておきたいこと
自殺物件は人が亡くなっている物件だという理由で、相場よりも売却価格は安くなります。しかし、どのくらい売却価格が下がるのかは、遺体を発見した時の状況で異なります。自殺で亡くなった後、すぐに遺体が見つかれば、事故物件としての価値は大幅に下がることはありません。
しかし、遺体が腐敗したり損傷したりしてニオイやシミが物件に付いていると、1〜3割ほど安くなります。自殺が起こった心理的瑕疵物件は、積極的に購入したいと考える人が少ないため、相場と同等の価格で売却することは難しいです。なお、自殺物件はリフォームやハウスクリーニングをするための費用もかかるため注意しましょう。
自殺物件を売却する方法
自殺物件に住まない場合には、すぐにでも売却したいと考える方が多いでしょう。しかし、自殺物件は価格を下げてから、どのような方法で売却すれば良いのでしょうか。自殺物件を売却する主な2つの方法を紹介します。
仲介業者に依頼をする
一般の購入希望者に売却するために、仲介業者に依頼する方法です。自殺物件の売却方法は一般的な物件と同じであり、査定や売り出し、広告を出して募集し、契約、引渡しとなります。
ただし、自殺物件は契約する前に自殺があったことを告知する必要があります。自殺が起こった時期や、どこで自殺があったのか伝えなければなりません。
また、自殺が起こった後どのように対処したのかも伝えることが一般的です。対処方法については告知義務はありませんが、どの場所で自殺が発生し、対処したのか伝えておくと購入者が検討材料のひとつにできます。
例えば、浴室で自殺が発生したため設備をすべて交換した、リビングで自殺が発生したため壁紙とフローリングを交換したといった内容を伝えます。なお、マンションはエレベーター、非常階段、廊下で起こった自殺も告知しなければならないため注意しましょう。
事故物件専門業者に依頼をする
事故物件を専門に扱う不動産業者に買い取ってもらう方法です。自殺物件は、一般的な不動産業者では買取を断ることがあります。
しかし、事故物件を専門に扱う業者であれば、買い取りだけではなく遺品整理、特殊清掃業者への依頼、残っている物の処分なども代行してもらえることがあります。なお、買取であれば仲介で売却するよりも高い価格で買い取ってもらえることが多いです。
いずれの場合も、住宅ローンの支払いが残っているのであればローンの残額よりも買取価格が低くならないように注意しましょう。買い取りをした後に残っているローン残高残額を返済できるのであれば良いですが、万が一返済できないと買い取りもできないため注意が必要です。
自殺物件を高額売却するなら専門業者に相談しよう
自殺物件を含め、訳あり物件や事故物件を専門に扱う不動産業者であれば、一般的な物件をメインで扱う業者よりも高く買取ってもらえる可能性があります。自殺物件の取り扱い方法や売却のノウハウが豊富なため、物件の状態に合わせて対応してもらえるためです。
自殺物件をすぐに手放したい、少しでも高く買い取ってほしいという場合は、事故物件の取り扱い実績が豊富な業者へ相談しましょう。
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